2015年4月11日(土)に、せせらぎホールにて、スタンダードダンス講習会が開催されました。
講師に、奈良県のA級競技選手で、ピラティス等のコアトレーナとしても活躍されている、李澄昊様をお招きし、最新の踊り方の説明や、体のケアの仕方の指導をしていただきました。
参加者は、27名とスタッフ13名の合計40名で、この日に、新たに5名の方が入会されました。
まず、ダンスに必要な機能解剖学について、スライドで骨格や筋肉のイラストを示しながら、ダンスに必要な筋肉はどれで、それをどのようにして鍛えたらよいかを、豊富な知識と体験をもとに、解かり易く説明して頂きました。
特に、骨盤を前掲させた出っ尻姿勢は腰を痛め易いので、骨盤を前に出し、背骨を真っ直ぐにした姿勢で踊ることが大切で、そのためには、脊椎を一つ一つ伸ばす(エロンゲーション)ことを普段の生活で意識することで、腹横筋を鍛えることが大切だという説明がありました。
また、膝を曲げて膝関節で体重を受け止める踊り方は、膝関節に非常に大きな負担が掛って膝を痛めるので良くないという説明がありました。
次に、ピラティスに基づくボディーケアの体験指導がありました。
足の指の間の付け根を指で押し、足首を両手で固定させて足先を回し、脛の両側の骨に沿って指で押し、膝裏下のコリをほぐし、腿を両手のげんこつで強く挟み、鼠頸部のリンパ節をほぐし、最後に、掌で足先を温めてから、足先から足の付け根に向かって軽くさすることでリンパの流れをよくすると言う一連のセルフケアを体験しました。このケアを毎日5分程度行うことで、足が非常に軽く動かせるようになり、踊りが安定するそうです。
次に、スイングダンスの踊り方の説明がありました。
まず、組み方では、ボディーコンタクトは、昔のようにお腹から胸にかけての長い部分でコンタクトするのではなく、最近では、骨盤を前に出して、鼠頸部と鼠頸部がコンタクトするのがよいとのことです。
そして、スウェーは、ボディーを反らして行うのではなく股関節を使って行い、骨盤を前に出して、そのバランスとしてヘッドを後ろに動かし、最後に味付けとして、少しボディーを反らす程度で良いとのことです。
また、ワルツやスローやヴィニーズやクイックのようなスイングダンスを踊る時は、この股関節による左右スウェーを交互に用いることで、省エネルギーであるにもかかわらずダイナミックな踊りが出来ることを体感しました。
タンゴでも、必ずしもノースウェーで踊らなくても、少しスウェーを付けた方が踊りやすくなることも体験しました。
以上のように、多くのダンサーやバレリーナのボディーケアを指導してこられた豊富な経験や、トップレベルの外人コーチャーに現在レッスンを受けていることで得られた最近の正しい踊り方の知識を基に、非常に有意義な、素晴らしい講習をしていただきました。
講師の李澄昊様は、今後も、この奈良県ダンススポーツ連盟の講習会でご指導下さいますので、今回の講習会に参加できなかったダンス愛好家の皆様も、ぜひ次回にはご参加いただいて、ご自分の踊りの技術向上や、踊れる体作りに役立てて頂きたいと思います。